ドイツの第1四半期のGDPはわずかに回復し、前四半期の0.5％の縮小から反発して前期比で0.2％の増加となった。この結果は予想値と市場の予想に沿ったものだった。 

景気の改善は主に、総固定資本が急回復したことによるもので、昨年第4四半期の2.1％の減少に比べ、1.2％の増加となった。これは建設部門への投資に起因する。さらに、貿易収支もGDP成長に寄与し、輸出は前四半期の0.9％減に対し1.1％増、輸入は前四半期の1.6％減に対し0.6％増と小幅な伸びとなった。 

これに対して、個人消費と政府支出は前期比0.4％の減少となった。ドイツの経済は、年率換算で前期比横ばいの0.2％の縮小となり、3年以上ぶりのテクニカル・リセッションに陥った。 

（ドイツGDP成長率の推移/前期比。　出所：ドイツ連邦統計局） 

先週金曜日の独DAX指数は、前場の下げを取り戻し、終値は18,693ポイントの横ばいとなった。先週は横ばいで推移し、前の週の史上最高値までわずか１％となった。 

市場は、6月以降の経済変動と、それが欧州中央銀行（ECB)の政策スタンスに与える潜在的な影響を警戒している。先週の木曜日に発表された購買担当者景気指数（PMI）データで確認されたように、国内およびユーロ圏全域の経済活動の回復とスタグフレーションは、ECBによる借入コスト削減の緊急性を弱めている。 

金融株が取引上昇を主導し、ミュンヘン再保険(Munich RE)とドイツ銀行(Deutsche Bank)はともに1％以上上昇した。自動車メーカー大手は、週始めから売り圧力が弱まり、メルセデス(Mercedes)、フォルクスワーゲン(Volkswagen)、ポルシェ(Porsche)が順調に上昇し取引を終えた。一方、テクノロジー株のSAPは0.7％、インフィニオンテクノロジーズ(Infineon)は0.3％それぞれ下落し、前日の上げを戻し小反落した。 

（ドイツDAX指数年足チャート） 

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