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5月の米小売売上高は前月比0.1%の増となり、増加から減少に下方修正された4月分の0.2%減から緩やかに増加したが、予想の0.2%増には達しないことから、消費者の間に保守的な傾向があることが示された。これに対して、鉱工業生産指数の製造業生産指数は前月比0.9%増と予想を0.3%上回る大幅な伸びとなった。主に耐久消費財(0.6%)、非耐久消費財(1.1%)、出版・伐採業(0.2%)がけん引した。耐久財部門では、木材製品が2.6%増、機械が2.3%増、コンピューター・電子製品が0.8%増となった。しかし、家具および関連製品の生産は2.6%と減少した。非耐久財の部門では、印刷・関連支援サービスの生産が1.5%減少したが、他のすべてのカテゴリーは上昇した。製造業の稼働率は5月に77.1%に達したが、長期平均を1.1ポイント下回った。
金融市場は好調で、S&P500指数は0.25%上昇し、2年連続で史上最高値を更新した。これは、エヌビディア<NVDA>の株価が3.5%急騰し、時価総額でマイクロソフトとアップルを抜いて世界1位となったことが主な要因である。ナスダックは7営業日連続で史上最高値を更新し、ダウ平均は56ポイント上昇した。 2.2%上昇したクアルコム<QCOM>、1.4%上昇したTSMC、3.8%上昇したマイクロン・テクノロジー<MU>など、半導体を中心にハイテク関連に買いが集中している。
5月の小売売上高は弱く、個人消費は鈍化したが、鉱工業生産は意外と好調だった。米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、米国の経済は正しい方向に向かっていると述べながらも、利下げ開始の具体的な時期について言及しなかった。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)クーグラー理事は今年後半の利下げを予想している。水曜日、米国市場は奴隷解放記念日(ジューンティーンス)の振替休日で休場となった。
(S&P500指数年足チャート)
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